所長つれづれ

所長に起きた出来事や思ったことをつづります

今日のできごと

沖縄セミナー

 新型コロナウイルス感染症が拡大している状況でしたが、予定として確定していた関係もあり、沖縄でセミナーを行いました。

 セミナーは著作権に関する内容で、通常はグループワークを挟むのですが、現在このような状況ですので、今回は300枚程度のスライドを、休憩を挟みつつ6時間話し続けるという、結構な長さのセミナーとなりました。

 このシリーズのセミナーは、結構気に入っていただけており、日本各地で呼んでいただけ、私としても小旅行として非常に楽しませていただいてます。

 人との接触が気になりましたが、家から空港までは自動車、空港からセミナー先までもレンタカーで移動しており、ほぼ人との接触はありませんでした。

 また、飛行機のような閉鎖的な環境での移動が気になりましたが、エコノミー席では10人もいないような状況でした。

 私としては安心の移動でしたが、航空会社としては非常に深刻な状況であることを痛感しました。

2022年2月1日

ひまわりベンチャー育成基金

 公益財団法人ひまわりベンチャー育成基金が、千葉県内に事務所を置き新商品の開発を行う中小企業・個人事業者を対象に助成事業を行っています。

 上限500万円として通常300万円を交付してもらえるという助成金。特に、返済義務がないという点で素晴らしい。

 上期は概ね5月あたり、下期は11月あたりに募集があります。

 なぜこんな話をしたのかというと。

 ご相談いただいた期間がまさにこの締め切り直後だったため、「希望するのであれば、もう少し早く相談してくれれば!」という話。

 私のお客様には、支援を受けている企業様も少なくなく、どの程度であれば受けられそうかといったご相談、ご支援等の提案にも応じます。

 忘れないようにしようという自分への備忘録を含めて。 

2021年12月19日

クロスライセンス

 「クロスライセンス」という言葉があります。

 今日はこの話を。 

 

 「クロス」とは「交差する」という意味です。

 つまり、「クロスライセンス」とは、互いにライセンスするということを意味します。

 このようなライセンス形態は、同業者間でよく行われるライセンス形態であり、特に大企業間において行われることが多いです。

 一般に、特許権等の知的財産権を保有している場合、他社がその知的財産が侵害されていると考えた場合、警告しますよね?

 するとどうなるでしょうか? 当然、相手(他社)が同業者で、知的財産権を同様に多数保有している場合、保有している知的財産権の中からこちら側が特許権侵害をしていると反論してくることが予想されますよね?

 この結果、互いに特許権を侵害しあう仲になってしまいます。泥仕合の様相を呈してきます。

 そこで、泥仕合を避けるべく、互いに知的財産権を使えるようにしよう、というのがクロスライセンスです。

 ただし、完全に互いにフリーというわけでは無く、保有する特許の質や数に応じてどちらが強いかが交渉によって決め、ライセンス料が発生したりしなかったりします。

 そのため、企業の知的財産部は質だけでなく、数についてもこだわります。

 

 

 ところで、このようなクロスライセンスが殆ど必要ない法人があるのを知っていますか?

 それは大学等の研究機関です。研究機関は、研究をすることで特許権等を出願及び保持し、その研究及びその成果を収入源の一つとしており、製品販売を行っていません。

 すなわち、権利主張をされた企業は、カウンターを打つことができないのです。

 この意味で、研究機関は非常に強い立ち位置にいるといえます。

 ただ、研究機関の場合、「公的な機関が侵害で訴えるなんて怪しからん!」という公益的な意識や、研究機関の規模で侵害訴訟や無効審判に耐えられる経済規模かというと難しいところがあり、積極的になり切れないのでしょうね。また、製品販売から離れた位置にあるため、研究的価値を重視して研究を行うため、ユーザーニーズと離れた成果になってしまいがち、という課題もあります。

 ここの辺りについては、日本の大学の知的財産活用の根本的な問題をはらんでいるのですが、これ以上話すとネガティブになるのであまり良くないのかな、ということで、今日はここまで。

2021年12月4日

飲食店と商標(テイクアウトとイートイン)

 

 2019年10月に消費税率が変更され、テイクアウト(Take-Out:お持ち帰り)とイートイン(Eat-In:店内お召し上がり)の違いが消費税率の違いに反映される(軽減税率が適用される)ことになりました。

 イートインそのままであれば10%の消費税率ですが、テイクアウトであれば8%となるため、テイクアウトで購入してイートインスペースで食べた場合はどうなるの?等の議論が生じていますね。。

 実は、商標権においてもイートインとテイクアウトで違いがあるのです。

 お客様とお話しするときに、この話に触れる機会が結構多くありますので、

 今日はこのお話。

 

 まず、このお話を分かりやすく説明するには、マクドナルドの「ビッグマック」の例がわかりやすいかもしれません。

 「ビッグマック」は、マクドナルドのハンバーガーの有名なメニュー名ですね。ビッグマックは世界中のマクドナルドで販売されているため、このビッグマックの価格を比較することで各国の経済力を図ることができるといわれているらしいです。

 ビッグマックは、テイクアウトも可能ですし、イートインも可能ですね。

 

 ・・・さてここで少し、ビッグマックから離れて、商標の一般論を。

 商標権の範囲は、登録される「商標」と、その「指定商品又は指定役務」の組み合わせによって定められます。

 つまり、指定商品や指定役務をどのように定めるかが、その権利範囲を定めることになります。

 ここで「商品」はイメージを理解するのに、特に問題はないと思います。

 一方、「役務」はあまり聞きなれない言葉だと思いますが、「役務」とは「サービス」のことです。日本の法律は原則としてカタカナ(外国語)は使用しないため、サービスのことをわざわざ「役務」と表現します。

 つまり、商標法は、「商品」なのか「役務」なのかを区別し、商標を保護しています。

 

 ・・・ここで、先ほど簿のビッグマックの話に戻りますと。

 テイクアウトは商標法的には「商品」と把握されます。これはイメージしやすいですよね。具体的には指定商品「ハンバーガー」です。

 一方、イートインは、商標法的には商品ではなく、「役務(サービス)」と解釈されます。具体的には指定役務「飲食物の提供」です。でも「えっ」て思いますよね?

 この解釈の理由はざっくりいうと「『店内において飲食物を提供する』といった行為がサービスである」、と認識されるからです。

 よって、自分の商品が、テイクアウトなのか、イートインなのかを認識して指定商品を選択する必要があります。 

  この概念は、消費税率が上がる前は説明しにくかったのですが、消費税率が上がって軽減税率が導入されたことで、理解していただきやすくなりました。

 両方の形態がある場合は、両方を指定する必要がありますが、指定する商品や役務の区分によって料金が変わってきますので、お金を少しでも抑えたいという場合、どちらを優先すればよいかというと。。

 

 

 ちなみに、イートイン(Eat-in)は和製英語で、外国では通じないようです。

2021年12月3日

販促コーディネータ

 お客様からご相談いただいた案件に関し、販路拡大を希望されている方がよくいらっしゃいます。

 その場合、役に立つのが(千葉県であれば)産業振興センターの販路アドバイザーの方々です。

 私は、お客様から「出願したけれども売り先などの相談はできる?」といったご相談を受けたとき、私も一応お客様同士のご紹介等のご相談に乗りますが、内容によっては「その道の専門家のアドバイスはいかが?」とお勧めすることもあります。

 産業振興センターに直接ご相談いただくこともできますが、私も産業振興センターの知財戦略アドバイザーとしての立場もあるため組織内での横のつながりでご紹介ができます。

 時間の都合が合う限り(効率性を損ねない範囲で)、私も同席させていただき、その戦略のお手伝いをしています。

 今年後半分で、現在3社ほどご紹介させていただいています。

 そのうちの1件は、実は販売促進の問題ではなく、社内の別の問題ではないか、ということがあり、観点を変えて相談してみるのもよいものだな、と感じている今日この頃です。

 ご相談いただいたとき、気づく範囲でご提案はさせていただいているのですが、出願だけでなくこの後を見越した伝手でのご提案もできますよ、というお話でした。 私の力ではないですけどね。

2021年12月2日